リフォームとリノベーションの違い・・・その2
リフォームとリノベーションの違いその2
現在、「リノベーション」と「リフォーム」の言葉の使い分けは非常に曖昧になりつつあり、明確な線引きはされにくくなってきています。しかし、「リフォーム」と「リノベーション」はそれぞれ異なるメリット・デメリットと「工事の規模」や「住まいの性能」に関する違いがあります。では、両者の違いについてもう少し詳しくみていきましょう。
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工事の規模
設備の変更や修繕など、システムキッチンやユニットバスの入れ替えや壁紙の貼り替え程度の比較的小規模な工事は「リフォーム」に分類されます。一方、間取り、水道管、排水管、冷暖房換気設備の変更など大規模な工事は「リノベーション」に分類されます。リノベーションでは、「フルスケルトン」といって全てを解体し、躯体構造だけにして改修を行うケースも珍しくありません。そのため、部分的な改修を行なうリフォームに比べて、工事の規模が大きいのが特長です。
住まいの性能
新築の時と同等か以下の性能になる工事は「リフォーム」に分類されます。一方、新築の時以上の性能になる工事は「リノベーション」に分類されます。
また、住宅にオフィススペースを設けたり、オフィスビルを住宅用に改修する等、用途の変更が伴うリノベーションのことを「コンバージョン(変換、転換)」と言われることもあります。日本でも少子化で廃校になった学校がオフィスや福祉施設となったり、オフィスビルが供給過剰となっている地域で多くの空室が発生し、その対策としてマンションとするコンバージョンが見受けれます。リノベーションでは、プランニングの段階から改修に使用する素材などをオーダーできるケースも多く、断熱や採光、通風、省エネ、耐震設計などお住まいの性能を大きく向上させる改修が可能です。そのほか収納性の向上など、生活するうえで欠かせない箇所の改善も図れるので、住宅の価値もグッと高まるでしょう。